3.回天を初めて見たとき

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3.回天を初めて見たとき

回天

阿多田交流館に展示してある回天のレプリカ
本物にはこの頭部に1.55tの炸薬が詰められ、一発でいかなる艦船も撃沈できると言われていました。>




~では、初めて回天を見たとき、どのように感じましたか?~


(山本)

私がはじめに見たのは、倉橋島(広島県呉市)、当時はP基地と言っていました。そこの海岸に魚雷がありました。

何人かで見て「あれが、貴様らが乗る回天だ!」と言われました。その黒い鉄の塊をみて、本当にビックリしましたね。

ある程度は覚悟をしていましたが・・・まさか、これに乗って行くんだとは・・・これに乗って行ったら最後だと、直ぐにわかりましたね。みんな、それを見て、黙りましたね。


(中川)

「出口のない海」で光工場の中を歩いて回天を見に行くという場面がありますが、そんなことはなかったですね。

工場の中なんて、歩いたことはなかったですね。

回天二型のハッチ

回天二型のハッチ
写真は、光市武田製薬の敷地から発掘された回天二型の胴体部分。
平生町歴史民俗資料館下に展示してあります。




~映画のシーンのように、回天のハッチを開けて見せてくれましたか?~


(林)

ハッチを開けて見せてもらいましたよ。

ゾッとしました。


そうやって回天を見る前の話ですが…。

山本さんの一期後輩の方で、私の兄の親友がいました。

その方と親しくしていて、いろんな情報が入りました。

短波放送を聴いたりされていました。

回天には、生還装置や脱出装置があるのかないのかを暗号で交信していました。

それで、「脱出装置はない」という事が分かったのです。

私はそれを聞いて、もうゾッとしました。

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