~戦争を知らない若い人達に向けてみなさんからのメッセージをお願いします。~
12.現代の若い世代へのメッセージ
(林)
近所の高校2年生が夏休みの宿題で特攻隊員の生き残りを探して作文にせよ、というのがありまして、私のところに話を聞きにきました。
2、3日前に私のところに来まして、作文が出来たというので見せてもらいました。それには、最後の質問に林さんは答えてくれなかったと書いてありました。
その質問というのは、いかにこれから生きたらいいのかという問いに対する若人へのメッセージを聞かれたわけです。
その学生は、作文の最後に、その答えは「自分達で考えろ」というメッセージだったと、書いていましたね。
言いたい事はいっぱいありますが、一つにまとめられないんです。
今の世相をみて言いたい事は山ほどあります。
でも若者達だってワンパターンじゃありませんから。
千差万別でしょ。そんな若い人たちに一言でメッセージといわれても、私はできません。
ただ、最後には日本人に期待してます。べつに大和魂とかそんな精神論はいりません。人間の魂、知恵に私は期待しています。
(中川)
世の中が60年前と変わってますから…同じ経験を味わうようなことは無理なことです。
ただ、若者はなにか1つの目標をもって、一生懸命ぶつかっていくというような教育課程や、社会に出てもそういう気持ちでがんばって欲しいですね。
色々な雑音が入ってきて、ふらふらとするようなことがないように。
また、お金が唯一の人生の条件だと言うような風潮もあります。でも、何か一つのことを一生懸命に取り組むような、そんな目的を考えてやっていって欲しい。
世間のために、国のために、社会には迷惑をかけないようにして、何かの目標をもってやってくれたら、未来が開けるのではないかと、思います。
(山本)
自分は一人で生きている人間ではない。
いろいろな人に支えられて生きているということを考えて行動してもらいたいと思います。
それにしても、その若い人を左右するのは、やっぱり大人だと思うんです。
だから戦争中でも今のようにこういう命を軽んじるような、そんな兵器を平然として作って、若い人の命を奪っていく。
これは、ぼくはやっぱりリーダーが悪いと思います。
たった一人で敵の船を沈めて、何千人もの命をとることができるとしても、その一人の命だって大事なんですから。
その一人の命を無駄にして、軽々しく魚雷に乗せて突っ込ませて命を亡くさせてしまう。
そういう事を平然とするリーダーはリーダーの資格がないと思います。
何をおいても一番大事なのは人間の命です。その命を軽々しく奪うような政策は許すべからず。
リーダーなり国を進めるような人がしっかりしてもらうこと。
若者はそれを聞いて自分で判断して何か目標をもって行くというのが大事な事なのではないかと思います。
(中川)
今、山本さんが言われたように、大人がしっかりしないと駄目ですね。いまは無責任時代ですね。何があっても責任をとる人がいないです。国のトップからして。
昔は部下が間違いを起こしたら上の者が切腹してお詫びをしたでしょ。今はリーダー自身が責任を取ろうとしない。
もっと、それぞれが自覚、責任が持てるような世の中にどうしたらなるのか?と思ってきました。
会社でもそういう人が多いです。
上司が部下に責任を押し付けて自分は責任を取らない。
それが一番僕にとって気にくわない事です。
私は責任を取ります。何かしたら自分で責任を取ります。
私は死を恐れていません。